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バーチャルプロダクションが現代の映像制作業界を変えている!?

CG映像制作

バーチャルプロダクションが現代の映像制作業界のワークフローを変えていることをご存じでしょうか?昨今の映画・ドラマ・CM・ニュース番組などの幅広い業界で目にすることが増えたCGですが、今、このCG映像制作との向き合い方が大きく変わろうとしています。

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DIGITAL SYNOPSISより引用

その立役者こそがバーチャルプロダクションの技術です。カメラトラッキングレンダリングエンジンの技術を組み合わせ、制作過程に当てはめた結果、そのワークフローが見直されているのです。

バーチャルプロダクションの仕組みについては詳しく解説しているこちらの記事をご覧ください。

バーチャルプロダクションの仕組みを解説!カメラトラッキングシステムとレンダリングエンジン バーチャルプロダクションの仕組みとは バーチャルプロダクションは、近年国内で需要が高まっているリアルタイム合成を可能とした技術で...

従来のCG撮影

これまでのCGを使った映像の制作過程といえば、スタジオで撮影した映像にポストプロダクションにてエフェクトを加えるという方法が一般的でした。しかし、この方法では実際に撮った映像に対して、CGがどのように加わるのかを演者を含めた制作チーム全員が共通のイメージを持つことが困難でした。

<従来のCG撮影>・事前に用意したストーリーボードまたは絵コンテをもとに、その都度擦り合わせをすることでイメージ通りの完成形に近づける・現場で映像を撮れるだけ撮り、編集のタイミングで帳尻合わせをするこのような従来のワークフローでは、結果的にポストプロダクション(いわゆる編集段階の作業工程)に大きな負担がかかっていました。

特にCGの絡んだプロダクションにおいては、全ての撮影が終了し映像の編集中に、完成形に沿わない描写が発覚し、そのシーンの撮り直しのために改めて演者やスタッフを集め、場所の再確保・更なる時間・費用・労力がかかってしまうのが業界の誰しもが抱えていた悩みでした。

映像制作の新手法バーチャルプロダクション

それらの現状の課題を簡単に解決し、なおかつ制作のワークフローに新しい価値観をもたらしてくれるのがバーチャルプロダクションなのです。
バーチャルプロダクションを活用したワークフローにより、従来の撮影方法と比べてコストや時間の削減、そして何よりも現場にいる演者や監督達がリアルタイムで映像の世界に入り込んで撮影する事が実現しました。
また、一度撮影した場面の撮り直しをしたい場合でも、その撮影で使ったロケーション、美術セットを全て再手配する必要がないのも大きな特徴の一つです。
何故なら場所もセットも全てがスタジオのバーチャルプロダクションの中で完結できるからです。
演者とスタッフさえ集まればいつでもスタジオ内で撮り直しができます。
そのため、本来のプロダクションにおいても後々の手間をあまり考えることなく撮影に集中する事ができるようになりました。

Frame 2208
WIREDより引用

バーチャルプロダクション技術は従来のクロマキースタジオ撮影では使われていない技術です。
そのため、撮影単体でみると一般的な撮影に比べコストがかかってしまう事は確かですが、総合的にみると最終的に大幅なコスト削減が見込めます。
また上述したメリットを含め、より効率的に撮影を進めることができ、なおかつクリエイティブな観点で現場のスタッフ・編集過程のスタッフにとってもメリットが大きい技術がバーチャルプロダクションなのです。現在では映画やCMにだけでなく企業が開催しているセミナーや学会などのイベントのライブ配信にも使用されるようになってきました。
今後はオンライン、バーチャル上の株主総会やモーションキャプチャーを使用してのアニメーションキャラクターとの同時出演といった演出など様々な技術を使った撮影や配信に注目です!

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