音声読み上げソフトソフトウェア・サイトとは何か?
音声読み上げ(Text-to-Speech、TTS)は、コンピュータープログラムによってテキストを音声に変換する技術のことを指します。文字が見えにくい方、読む時間がないが情報を取りたい方に便利で役に立つ技術です。ビジネスにも活用できます!
この記事では、音声読み上げ技術の基本から応用分野にわたる情報や具体的な音声読み上げソフトソフトウェア・サイトをご紹介します。
音声読み上げ技術の仕組み
音声読み上げ技術は、テキストを解析し自然な音声に変換する仕組みで動作します。Text-to-Speech(TTS)は、コンピュータープログラムを使用して、文字列から自然な音声を生成するプロセスを指します。
テキストの解析
最初に、TTSエンジンは与えられたテキストを文字列として解析します。テキスト内の単語、文法、句読点などが認識されます。また、テキストがどの言語であるか、アクセントや発音のルールなども判断されます。
音声合成
解析されたテキストは、音声合成エンジンに送信されます。音声合成エンジンは、コンピュータープログラムや人間の音声から音声データを生成します。これにより、テキスト内の単語やフレーズに対応する音声が生成されます。音声データは通常、音声アクター(声優)による録音や、テキストから音声を生成するための合成音声生成アルゴリズムによって生成されます。
音声の調整
生成された音声は、音声処理アルゴリズムによって微調整されます。音声の速度、音程、強勢、イントネーションなどが調整され、より自然な音声に近づけられます。これにより、音声は聞き手にとってより自然で理解しやすいものとなります。
音声の出力
最後に、調整された音声がスピーカーやヘッドフォンを介して出力され、ユーザーに提供されます。音声は通常、読み上げるテキストの内容に合わせてタイミングよく読み上げられ、自然な音声として聞こえます。
音声読み上げの応用分野
音声読み上げ技術は、多岐にわたる分野で幅広く活用され、その応用領域はますます拡大しています。以下では、この技術が具体的にどのような分野で利用されており、その応用事例について詳しく見ていきます。
オーディオブック
オーディオブックは、書籍やコンテンツを音声で提供する方法として非常に人気があります。音声読み上げ技術を活用することで、テキストを自動的に音声に変換でき、さまざまなコンテンツを視覚に障がいのあるユーザーや忙しい人々に提供できます。
視覚障害者向けのアクセシビリティ支援
音声読み上げ技術は、視覚障害者にとって非常に価値のあるアクセシビリティツールです。ウェブサイトやアプリケーション上のテキストを音声に変換することで、視覚障害者は情報へのアクセスを容易にすることができます。
自動音声応答システム
多くの企業や機関は、電話の自動音声応答システムを使用して顧客とのコミュニケーションを行っています。音声読み上げ技術は、これらのシステムでテキストを音声に変換し、クリアで自然な応答を提供するのに役立ちます。
教育分野での利用
音声読み上げ技術は、教育分野でも幅広く利用されています。教科書や教材のテキストを音声に変換することで、生徒や学習者は視聴覚による情報を取得でき、学習の効率が向上します。
セールスでの利用
担当セールスによって、サービスすべての紹介をしているのか、また説明にバラつきがある場合が多いですが、スクリプトを練ることで質を均一化した音声ガイダンスを行うことができます。
音声読み上げソフト・サイトの紹介
音声読み上げソフトは商用利用不可能なのもあるので、以下の記事では営業にピッタリ商用利用可能の音声読み上げソフトをご紹介いたします!
➀VOXX
音声で情報のアクセスを平等にするVOXXです。
VOXX(ヴォックス)は、テキスト情報を自動で音声化して提供するサービスです。音声QRコードをカタログや資料、展示物に貼りつけます。アプリ不要のため、ユーザーはスマホカメラを起動して、音声QRコードを読み込むことで、様々な音声情報にアクセスできます。
VOXXの特徴
- テキスト原稿をVOXXエンジンに登録するだけ
- 微妙な音声のイントネーションも調整可能
- アプリ不要
- 原稿をVOXXエンジンに登録するだけで、音声QRコードを生成します
- 録音やスタジオナレーターも要りません
- 英語テキストを登録すれば、英語音声も生成します
VOXXの活用事例
- 信託銀行の冊子
- 美術館
- 観光案内
- インバウンド向け音声ガイド
- 飲食メニュー
- 自治体の各種案内
- 防災情報
- 選挙候補者 各種レポート
- 音声名刺 ほか
美術館や博物館をはじめとした音声ガイダンスが必要な場面で、VOXXはアプリインストールが不要なため、ユーザーのスマホカメラからすぐに音声情報にアクセスが可能です。
➁VoxBox
AI技術を使い、約70ヶ国語が付いた読み上げソフトです。テキストの文字だけではなく、画像やPDFなどの文字も認識することも可能です。Windowsに実行でダウンロードが必要です。無料と有料のバージョンがありますが、無料のバージョンには制限があります。
➂Readit
Readitはアプリ内でファイルをインポートする、またはURLを入力するだけでウェブページを読み上げするソフトです。無料で幅広く、8ヶ国語に対応していますが、現在はiOSのみに実行しています。
➃テキストーク
テキストークはWindows上での読み上げソフトです。男性か女性の音声から選択ができ、英語・日本語に対応しています。Windowsにダウンロードが必要ですが、インストールが完了すると、読み上げしてほしいテキストをコピーペーストするだけなので、割りと使えやすいサービスです。
➄音読さん
ブラウザ上の利用なので、パソコンまたはスマートフォンまたはGoogle Chromeのプラグインで使えます。無料版はありますが、制限が付いています。有料プランもあり、商用利用は可能です。音声の選択が豊富で、30ヶ国語以上、子供から大人までの声から選べます。
➅CoeFont
AI技術ベースの音声読み上げソフトです。Standardプランの登録では商用利用は可能です。ブラウザ上での利用です。言語は日本語、中国語、英語の3つから選択ができ、声優などの声も選ぶことができます。
➆コエステーション
コエステーションは商用利用可能の法人向けサービスは有料です。音声の感情に微調整もできるので、お客様のニーズに合わせて音声を出すことができます。有名人などの声も豊富で、ピッタリな声があるでしょう。
⑧ReadSpeaker
「ReadSpeaker」は商用利用のみとして開発された音声読み上げソフトです。40ヶ国語以上を備え、音声に感情も入れることができます。テクニカルサポートも付いているので、安全に利用することができます。
⑨Amazon Polly
人間の声に近い音声が良いと考えている方にお勧めの読み上げソフトのAmazon Pollyです。36ヶ国語から選択ができるので、他のソフトと比べるとかなり豊富です。ブラウザベースのサービスで、商用利用可能です。無料で利用ができますが、制限があります。
⑩Balabolka
日本語・英語でのテキストだけでなく、PDF・PowerPoint・Excelなどの形式も読み上げることができます。無料で様々なファイル形式で保存が可能です。Windowsで実行されているので、ダウンロードとインストールが必要です。
まとめ
サービスが有料か無料、商用利用は可能か、対応言語、アプリの不要など、音声読み上げソフトを選ぶ際には、注意すべきところはいくつかあります。ユーザーにとって使いやすさについても考えることが必要です。
2022年5月25日に公布・施行された「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」は、障害を持つ方に、同じタイミング・内容の情報を提供することを地方公共団体に義務付けています。
多くの人が音声情報にアクセスできるようにすることで、この新法にも対応できると考えております。
VOXXエンジン利用サービス「アクセシブルライブラリー」受賞歴
- デジタル庁 good digital award – 2022年度グランプリ
- 日本電子出版協会 JEPA電子出版アワード2022
「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」にも対応しています。